タナ障害
このようなお悩みはありませんか?
- 膝のお皿の内側が痛い
- 階段の上り降りが痛い
- 歩いていると痛い
- 正座やしゃがむ動作が痛い
- 長時間同じ姿勢でいると痛い
タナ障害(滑膜ヒダ障害)とは
膝関節内には胎生期に膝関節腔を分割していた隔壁の遺残と考えられるものがあり、それが滑膜ヒダ(タナ)と呼ばれています。滑膜ヒダは膝蓋上滑膜ヒダ、膝蓋内側滑膜ヒダ、膝蓋外側滑膜ヒダ、膝蓋下滑膜ヒダの4つが存在しています。
このなかで主に臨床的に問題となるのは膝蓋内側滑膜ヒダで、膝の屈伸に際して内側膝蓋大腿関節内にはさまれ、疼痛を主とする症状を呈します。
好発年齢は10歳代から20歳代前半に多く、自覚症状については膝蓋傍内側部に痛みを生じますが、膝を軽く何度か屈伸すると楽になる傾向があり、このような症状はほかの膝疾患にはあまり見られない本症に比較的特徴的なものと思われます。
タナ障害の診断は、自覚症状,他覚的所見,関節鏡検査等を通して、総合的判断が必要になります。タナの大きさ,緊張が適確に判断されないと瘢痕収縮が原因で再発してしまう恐れがありますので、痛みの覚えがある人は早めの受診をお勧めします。
タナ障害の原因
運動時以外に長時間椅子に腰掛けていたり、立ち続けることにより、タナ実質部の伸展が長く続くことで刺激をうけることが痛みを生じる主な原因です。
Clickやcatchingの原因は瘢痕化したタナが大腿骨内顆に引っかかることで生じるものと思われていますが、半月板断裂時と比較すると引っかかりの程度は全体的に軽度であると言われています。
中でもタナ障害を引き起こす主な原因を以下にまとめておきます。
主な原因
- 運動頻度が高い
- 大腿四頭筋の柔軟性・筋力低下
- タナ実質の瘢痕化にともなう伸展性の低下や収縮
- タナが大きく緊張が強い
- タナが接触する大腿内顆あるいは、膝蓋骨軟骨面の二次的変化 ...など
主な症状・所見
- 膝蓋傍内側下部の圧痛
- 膝屈伸時のclickを聴取
- 軽度の大腿四頭筋萎縮
- 膝蓋大腿関節圧迫時の痛み
- 索状物の触知
...など
当院での施術
徒手療法・ストレッチ
筋肉をほぐすことにより、筋緊張・痛みの緩和などを促します。また、萎縮している筋のストレッチをすることで患部にかかる負担を減らすことができます。
物理療法
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。炎症症状の抑制や疼痛の軽減を促します。
運動療法
負担を軽減するための股関節・足関節の運動学習やストレッチを行います。
参考資料