ゴルフ肘
(内側上顆炎)
このようなお悩みはありませんか?
- 重いものを持ち上げるときに肘が痛い
- ドアノブを捻ると肘が痛い
- 握手をするときに肘が痛い
- 雑巾を絞る時に肘が痛い
- 見た目に変化はないが肘の内側を押すと痛い
ゴルフ肘(内側上顆炎)とは
上腕骨の内側上顆という肘関節内側が痛くなるのが特徴で、この部位に付着する腱や筋肉が炎症を起こす疾患です。
発症年齢は40~50代に多く、ゴルフのスイング動作が主な原因とされるため「ゴルフ肘」と呼ばれていますが、テニスや野球といったスポーツや日常生活の反復によっても発症することがあります。障害部位は手首や指を屈曲させる前腕屈筋群で、主には円回内筋、橈側手根屈筋、尺側手根屈筋、浅指屈筋、長掌筋などがあります。
レントゲン上の変化や、腫脹・発赤・皮下出血等の健患差がみられないのが特徴の一つで、9割以上の方が半年以内の保存療法で改善していると報告されています。長期化させないためにも、早期から治療を行い疼痛をコントロールすることが大切です。
ゴルフ肘(内側上顆炎)の原因
スイング動作のあるスポーツにおいて、誤ったフォームや技術が原因で肘の筋肉や腱を繰り返し使用することで、負荷が蓄積し発症すると言われています。日常生活では手首を曲げたり回したりする、強く握るなどの繰り返しの作業で発症しすると言われており、重い物を持ち上げる建設業、農業や手先を使う美容師や調理師などの職種に有症率が高いという報告もありました。
スポーツにおいてはゴルフ肘という名前の通り、スイング動作の繰り返されるゴルフだけでなく、テニス、野球などの投球動作を行うスポーツ競技に多く発症すると言われています。
下記に内側上顆炎になってしまう原因動作や要因をまとめましたので参考にしてください。
- ラケットスポーツのフォアハンドストローク
(スキルレベルの低いプレーヤーで起きやすい) - 前腕回内位での作業(パソコン作業など)
- 繰り返しの投げ込み動作
- 強く握る動作の繰り返し
主な症状・所見
- 上腕骨内側上顆周辺の圧痛(前腕屈筋群起始部~2㎝以内)
- 前腕から手首にかけての放散痛
- 前腕回内回外(特に回内)動作時の疼痛
- 握力低下
- Wrist flexion test / Forearm pronation test 陽性
当院での施術
徒手療法
上肢の筋肉をストレッチやマッサージでほぐすことにより痛みを緩和させます。
特に前腕屈筋群を緩めることにより、患部にかかる負担を軽減させます。
鍼灸施術
患部や前腕・上腕の筋に対して鍼灸施術を行うことにより、組織の修復を早めるとともに、疼痛を軽減させます。
物理療法
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。炎症を抑え、組織修復を促します。
運動療法
受傷後早期から手内・外在筋のトレーニングやを行い、時期に合わせて前腕伸筋群や握力を強化していきます。また、スポーツをしている方は競技復帰に向けて再発しにくい状態を作っていきます。
参考資料
- 復帰をめざすスポーツ整形外科
- 運動機能障害の「なぜ?」がわかる評価戦略
- 臨床スポーツ医学 特集:スポーツ外傷・障害に対する最先端の診断法と治療法