オスグッド・シュラッター病
このようなお悩みはありませんか?
- 膝の下に何かが当たると痛い
- 運動した後に膝が痛む
- 膝が痛くてしゃがめない
- 膝下の骨が出てきた気がする
オスグッド・シュラッター病とは
オスグッド・シュラッター病(Osgood-Schalatter病)は、膝の脛骨粗面に生じる骨端症で成長期の下肢のスポーツ障害として代表的なものです。主な症状としては、腫脹、熱感、疼痛がみられ、骨の成長期(骨端線閉鎖前)にスポーツ障害として発症します。大腿四頭筋の牽引力が力学的に脆弱な脛骨粗面の骨端部に繰り返し働くことで生じ、10〜14歳の男子に好発します。この時期は骨の急激な長軸成長が起こり、脛骨粗面の強度は比較的脆弱という特徴があります。また、発症の好発時期は本格的に競技をはじめる選手も多く、競技種目を絞ることにより特有の動作が繰り返される時期とも重なります。
発症早期に適切な治療を選択することで、骨性修復や症状の早期改善が期待できます。一方で、痛みを我慢しながらスポーツを継続すると脛骨粗面部に小骨片を形成し、難治化することもあります。そのため、症状が悪化する前に発見すること、発症初期の運動制限や大腿四頭筋のタイトネスを改善することがとても重要です。
オスグッド・シュラッター病の原因
様々な研究における発症要因から次のようなメカニズムが考えられます。
- 成長期の骨の急激な長軸成長→大腿四頭筋が短縮し過緊張となる
- 過度なスポーツ活動による筋疲労→大腿四頭筋の柔軟性低下
- 踏み込みなどの不良動作→大腿四頭筋の過収縮
❶〜❸によって、成長期の脆弱な脛骨粗面への強度な伸張ストレスが加わる
主な原因
- 運動頻度が高い
- 大腿四頭筋・下腿三頭筋の柔軟性低下
- 大腿四頭筋・ハムストリングスの筋力低下
- 筋力のアンバランス など
主な症状・所見
- 脛骨粗面の圧痛
- 脛骨粗面が隆起してくる
- 大腿四頭筋など下肢筋のタイトネス
当院での施術
徒手療法・ストレッチ
大腿四頭筋のストレッチを中心に下肢筋のタイトネスを改善していきます。
物理療法
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。
運動療法
バランスや動作不良を改善し、全身的な機能向上を目指します。
参考資料
- アスレティックリハビリテーションガイド第2版/文光堂
- スポーツ整形外科/文光堂
- Osgood-Schlatter 病の病態と治療 発症から復帰までの現状と今後の課題/塩田真史/日本アスレティックトレーニング学会誌