
膝蓋骨疲労骨折
このようなお悩みはありませんか?
- 膝の前面に痛みがある
- ランニングやジャンプをすると痛みが増す
- 階段の上り下りで膝に違和感を感じる
- 膝の痛いが徐々に悪化している
膝蓋骨疲労骨折とは
膝蓋骨疲労骨折は比較的まれな疾患で、発生頻度は疲労骨折全体の0.2〜3.0%とされています。膝前面痛をきたす疾患の1つであり、運動強度の高いアスリートに生じやすく、ランニングや繰り返すジャンプ動作で発症するため、ジャンパー膝(膝蓋腱炎)との鑑別が重要です。
遠位部での横骨折が典型的ですが、その他の形態として縦骨折が生じることもあります。横骨折タイプは、膝関節屈曲位で大腿四頭筋の収縮力と膝蓋腱の張力、さらに膝蓋骨が大腿骨に圧迫されることで膝蓋骨前方に牽引力が生じ、これが反復して作用することによって発症します。縦骨折タイプは、外側膝蓋支帯の過緊張と大腿骨外顆との不適合により膝蓋骨の曲げ応力が生じるため発症します。

膝蓋骨疲労骨折の原因
膝蓋骨後面では、膝蓋骨と大腿骨との間に強力な圧迫力が、前面では大腿四頭筋の収縮力と膝蓋腱の伸長力によって牽引力が繰り返し作用することで起こると考えられています。さらに、膝を曲げる動作で膝蓋骨に屈曲ストレスがかかることが骨折のリスクを増加させる要因となります。
主な原因
- 膝蓋骨の形状(遠位1/3は比較的弱い)
- オーバーユース
- 急激なトレーニングの増加
- 筋力不足や柔軟性の低下 など

主な症状
- 膝前面痛
- 膝蓋骨遠位1/3部の圧痛
- 運動時痛 など

当院での施術

エコー検査
ケガの部位や状態を正しく把握するためエコー検査を行います。

病院紹介
骨傷の疑いがあり精密検査が必要と判断した場合は、近隣病院へご紹介しております。

物理療法
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。組織の修復と疼痛の緩和を促します。

徒手療法・ストレッチ
筋肉をほぐし、ストレッチをすることで患部にかかる偏った負担を減らすことができます。

運動療法
膝の安定性や筋力の回復、スポーツ特性に合わせた動作の確認を行い、スポーツ復帰を目指します。

インソール
足部のアライメントを矯正するインソールを作成します。
参考資料
- 標準整形外科学/医学書院
- 膝蓋骨疲労骨折の4例/東北膝関節研究会会誌Vol.24
- スポーツ選手に対するCannulated Cancellous Screw による膝蓋骨疲労骨折の治療経験/日本臨床スポーツ医学会誌