梨状筋症候群
坐骨神経痛を伴う傷病の一つ
このようなお悩みはありませんか?
- お尻から太もも後ろの痛み、シビレが辛い
- 長時間、座っていられない
- 歩くとお尻に響くような痛みが出る
- ゴルフスイングでお尻が痛い
- しゃがむことができない
- 病院でレントゲン上、腰や股関節に異常はないと言われた
- 坐骨神経痛だと言われたことがある
腰痛が改善しない理由
もしあなたが上記のような症状を改善させるために色々と試してみても、未だに腰痛、下肢のシビレが続いているのであれば、梨状筋症候群に対しての根本的なアプローチができていない可能性があります。
股関節外旋筋の柔軟性を高め、運動療法や生活指導を行い不良姿勢を正すことで、坐骨神経へのストレスを軽減させ症状を改善させます。
梨状筋症候群とは
梨状筋症候群とは、坐骨神経が骨盤出口部で股関節周囲の筋肉(主に梨状筋)に傷害されることにより生じる絞扼性神経障害のことで、坐骨神経痛の約6%を占めます。主に梨状筋部の圧痛や下肢痛、臀部痛といった症状が出現します。また、下肢の内旋で症状が悪化することも特徴のひとつです。
運動麻痺や感覚障害をきたすことは稀ですが、重症例では腓骨神経麻痺を伴い歩行障害(鶏歩)がみられることもあります。
そして、腰椎椎間板ヘルニアと同じような症状を呈することもあるため、理学所見による鑑別が重要です。
梨状筋は、仙骨と呼ばれる骨盤の三角形の骨の前面から始まり、大腿骨の大転子と呼ばれる場所の上縁に付着しています。深層外旋6筋と呼ばれる筋群のうちの1つで、主に股関節を外旋させる作用があります。
そして、坐骨神経は一般的に約87%の人が梨状筋の下を走行していますが、約12%の人は梨状筋の中を割って走行しています。そうした解剖学的破格がある場合は、より梨状筋症候群になりやすいといわれています。
当院では、誘発テストだけではなく、梨状筋の触診も含め総合的に判断し施術していきます。
梨状筋症候群の原因
梨状筋をはじめとする股関節を外旋させる筋肉が硬くなっていたり、同部位に長時間が体重が掛かったりすることで坐骨神経を圧迫してしまい症状が誘発されます。
主な原因
主な症状
- 臀部に重だるい持続的な痛み
- 臀部にチクチクと針で刺されるような痛みやシビレ
- 股関節の動かしにくさ
- 臀部下部(梨状筋部)の圧痛
また、前述した通り症状が悪化すると臀部だけでなく、下肢全体に症状が広がります。長時間の座位や股関節を捻る動きの多い運動(ゴルフなど)をした際にも症状が現れます。
上記の症状が出た場合は、症状が悪化する前にお近くの専門機関にご相談ください。
テスト法
・Freiberg's test
・Pace's test
・Betty test
・FAIR test
・患側荷重・体幹の同側回旋
当院での施術
徒手療法・ストレッチ
腰・お尻の筋肉をほぐすことにより筋緊張・痛みの緩和などを促します。
また、股関節周囲(特にお尻の筋肉)のストレッチをすることにより梨状筋の負担を減らすことができます。
鍼灸施術
梨状筋や中殿筋と言ったお尻の筋肉の緊張緩和を目的に施術をしていきます。
梨状筋は深部にある筋肉なので鍼での刺激が有効です。
ハイボルテージ
梨状筋症候群の影響で出現しているしびれ・疼痛部位にハイボルテージを当て、痛みの緩和を促します。
参考資料
- 病気がみえる Vol.11運動器・整形外科/MEDIC MEDIA
- 進藤ら:梨状筋症候群の4例,整形外科 と災害外科 第34巻 第2号 1985