足底腱膜炎
このようなお悩みはありませんか?
- 足の裏が歩くだけでも痛い
- 朝起きてから足をつくときに痛い
- 走ると足の裏が痛くなる
- 足裏をほぐすと楽になるが、またすぐに痛くなる
- 病院で踵の骨に棘があると言われた
足底腱膜炎とは
足底腱膜炎は、歩行やランニングなどにより足底腱膜への微小外傷が繰り返されて同部位が変性し踵部に痛みを生じるもので、ランナーに好発することが知られています。進行にともなって石灰化、骨化といった変化がみられるようになり、X線像で骨棘がみられることもあります。足底腱膜は、踵骨隆起の内側結節から始まり、第1〜5趾基節骨底面に停止する頑丈な腱組織で、足の縦アーチを支えています。
長時間の立ち仕事や歩行により、かかとの内側前方に痛みが出ます。階段を昇る際や、つま先立ちなどで痛みがさらに増します。
中年女性に多く、朝、起床して最初の1歩目に痛みを感じます。歩くうちに徐々に軽減し、夕方になって歩行量が増えるに従い、再び痛みが強くなってきます。
同様の症状は、スポーツ活動の際にもみられます。ランニングなどの開始時は痛みを強く感じますが、運動を続けるうちに徐々に軽快し、長時間になると再び痛みが強くなってきます。
足底腱膜炎は、一般に症状と身体所見により判断されます。最近では補助的な判断材料として、超音波検査の有用性が報告されています。
足底腱膜炎の原因
足底腱膜と踵の骨が付着する部位には強い牽引力とともに、着地時の荷重による衝撃(圧迫力)の両方が加わることで、過大な負荷が集中します。そのため、長時間の立ち仕事や歩行、体重増加、靴の不適合、スポーツ(ランニングやジャンプなど)による使いすぎが主な原因と考えられます。リスクファクターとして、ランニングのほかに糖尿病、踵骨棘、肥満指数(BMI)高値などがあります。
主な原因
- 過度なまたは急激なスポーツ活動への参加
- 道路などの環境やスパイクの使用
- 足関節背屈制限
- 足部アライメント異常 など
主な症状・所見
- 足底腱膜と踵の骨の付着部周囲に圧痛がある
- 立位、歩行、走行、歩行開始時のいずれかに痛みが出る
- 運動開始時は痛みが強く、徐々に軽快するが長時間になるとまた強くなる
当院での施術
徒手療法・ストレッチ
筋肉をほぐすことにより、筋緊張・痛みの緩和などを促します。また、足関節周囲のストレッチをすることで患部にかかる負担を減らすことができます。
物理療法
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。組織の修復や疼痛の軽減を促します。
運動療法
足部内在筋や足趾、足関節周囲の筋力強化やストレッチを行います。
インソール
足部のアライメントを矯正するインソールを作成します。
参考資料
- アスレティックリハビリテーションガイド第2版/文光堂
- スポーツ整形外科学/文光堂
- 足底腱膜炎/日本足の外科学会