反復性肩関節脱臼
このようなお悩みはありませんか?
- 肩が抜けそうな感じや不安定な感じがする
- 日常生活でも脱臼が起こるようになった
- 肩の動きに制限がある
- 慢性的に肩が痛む
反復性肩関節脱臼とは
外傷による肩関節の脱臼は、ラグビー、アメフト、柔道などのコンタクトスポーツに多く、前下方脱臼がほとんどです。肩が外転・外旋位にある時に発生しやすく、転んで地面に手をついたときや、大きな外力で上腕が後方に持って行かれたときなどに起こりやすくなります。
肩関節は一度脱臼を起こすと、その後はスポーツ活動ばかりでなく、日常生活での軽微な外力でも簡単に脱臼するようになることがあり、これを「反復性肩関節脱臼」と呼びます。10〜20歳代の若年者、特にスポーツ選手では80〜90%が反復性脱臼に移行するといわれています。
肩関節は上腕骨と肩甲骨との間の関節ですが、接触面が小さく不安定で、主に関節周囲の靱帯、腱、関節包などの軟部組織で支えられています。このため、高い可動性と不安定性を併せもっています。初回脱臼時に関節を支持している組織を損傷してしまうことによって、関節の安定性が著しく低下し、再び脱臼しやすくなります。
反復性肩関節脱臼の原因
初回脱臼時に肩関節を安定させる軟部組織である関節唇、靱帯、関節包などが損傷します。安静にしていても、これらの組織がしっかり治りきらないことが反復性脱臼になっていく大きな原因です。
主な原因
- 肩関節の前方への不安定性
- Bankart
- Hill-Sachs
- スポーツ中の接触や転倒などによる外傷
- 関節弛緩性
反復性肩関節脱臼の症状・所見
- 脱臼時の激しい痛みと可動域制限
- 外転・外旋時の脱臼への不安感
- 肩関節の不安定性
テスト法
- anterior apprehensionテスト
- load and shiftテスト
- sulcusテスト など
当院での施術
徒手療法・ストレッチ
筋肉をほぐすことにより、筋緊張・痛みの緩和などを促します。また、肩関節周囲のストレッチをすることで患部にかかる負担を減らすことができます。
物理療法
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。組織の修復や疼痛の軽減を促します。
運動療法
上腕骨頭を求心位に保持し、肩関節の安定させるため、腱板機能の維持・向上を目的とした運動療法を行います。
病院紹介
不安定感や脱臼への不安感がある場合は、手術適応となることが多いです。精密検査などが必要だと判断した場合は、専門医へご紹介しております。
参考資料
- スポーツ整形外科学/文光堂
- スポーツ損傷シリーズ7.反復性肩関節脱臼