肩関節インピンジメント症候群
このようなお悩みはありませんか？
- 肩を挙げたり降ろしたりする途中で痛い。
- 肩の挙げ難さがある。
- ボールを投げるときに肩が詰まるように痛い。
- テニスのサーブで痛くなる。
肩関節インピンジメント症候群とは
インピンジメントとは「衝突」「挟み込み」という意味で、肩関節インピンジメント症候群とは肩関節の運動時に骨や軟部組織が衝突を繰り返すことによる病態の総称です。
また肩関節インピンジメントは、障害の起こる部位や衝突する部位により以下のように分けられます。
- 関節内インピンジメント（肩甲上腕関節）
・オーバーヘッドスポーツ（野球、テニス、水泳、バレーなど）選手の肩関節障害に多い。
・加速期のトップポジションにおいて腱板関節面と関節窩後上方の衝突を起こすインターナルインピンジメントが多い。
・肩関節最終可動域で前上方や後上方に痛みが生じる。
・関節唇損傷や腱板断裂を伴っていることがある。 - 関節外インピンジメント（滑液包側）
・日常生活動作によっても起こりやすい。
・肩峰下や烏口下で衝突する。
・腱板断裂や石灰沈着性腱板炎を伴っていることがある。
上記２つに共通しているのは、腱板の機能不全が原因になっていることがほとんどであるということです。
腱板の機能が低下していると、上腕骨頭の関節窩に対する求心位を保てず、関節運動が乱れてしまい肩関節周囲で衝突が起きてしまいます。
当院では、このような傷病に対して痛みをとるだけではなく、腱板の機能を改善するためのトレーニングも並行して行い、根本的な改善を図っていきます。
肩関節インピンジメント症候群の原因
- 肩関節前方不安定性
- 肩関節後方の関節包や筋の柔軟性低下
- 肩甲骨周囲筋・腱板の弱化や機能低下
- 体幹や股関節の柔軟性低下
- 肩甲骨の位置異常
- 不良姿勢
…etc.
主な症状・所見
- 肩関節挙上時の痛み
- サーブや投球など挙上を伴う運動時の痛み
- 筋力低下
- 夜間痛
- Painful arc sign
...etc.
テスト法
- Neer test 陽性
- Hawkins test 陽性
- Full can、empty can 陽性
当院では上記の所見に加え、超音波検査機器によりその他の病変がないか精査します。
当院での施術
徒手療法
肩関節周囲のストレッチや肩甲骨周囲筋・上肢のリラクゼーションを行います。筋肉をほぐすことにより痛みを緩和させたり、可動域の拡大を目指します。
物理療法
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。炎症を抑え、組織修復を促します。
運動療法
病期に合わせた可動域訓練と腱板などの肩関節周囲の筋力強化を行います。それにより、肩関節の拘縮を取り除きスムーズな肩関節運動の獲得を目指します。
参考資料
- 臨床スポーツ医学「肩インピンジメント症候群を考える」（2019.2 Vol.36）
