SLAP損傷
このようなお悩みはありませんか?
- 肩の上部や後方が痛い
- ボールを投げたときに肩が痛い
- スポーツや日常動作で肩の不安定さを感じる
- 肩を動かすときにカクカク音がする
- クリック音や引っかかり感がある
- 肩の脱力感や脱臼感がある
SLAP損傷とは
SLAP損傷とは上関節唇損傷(Superior Labrum Anterior and Posterior lesion) のことを指します。上腕二頭筋長頭腱付着部を含む後上方から前上方にかけての関節唇のさまざまな損傷を総括したもので形態的に4つに分類されています。
SLAP損傷は、上肢挙上位で転倒し上腕二頭筋長頭腱の起始部に上腕骨頭の圧迫力が加わって生じる場合と、投球などで上腕二頭筋長頭腱起始部に繰り返し牽引力が加わって生じる場合と大きく2つの発生機序が考えられています。受傷機転としては、外傷によるものよりもオーバーヘッドスポーツによる障害が多く、内外旋の反復性の運動により受傷をきたすことが臨床上多くみられます。
SLAP損傷の分類(Snyder1990)
- typeⅠ:上方関節唇に毛羽立ちはあるが、上方関節唇の剥離がない
- typeⅡ:上方関節唇が肩甲骨頚部から剥離している
- typeⅢ:上方関節唇にバケツ柄断裂がある
- typeⅣ:上方関節唇のバケツ柄断裂が上腕二頭筋長頭腱にまで広がっている
SLAP損傷の原因
オーバーヘッドスポーツで、繰り返し行われる回旋動作による牽引力が原因となることが多いです。その根源には身体的機能不全があると考えられます。
主な原因
- 肩関節の不安定性
- 腱板機能の低下
- 可動域制限
- 肩甲骨のアライメント不良 など
SLAP損傷の主な症状・所見
- 肩の上部や後方の痛み
- 肩関節の不安定感
- 最大外旋位での疼痛
- 関節内での引っかかり感 など
テスト法
- O'Brien test
- HERT(hyper external rotation test)
- crank test(Liu test)
当院での施術
徒手療法・ストレッチ
筋肉をほぐすことにより、筋緊張・痛みの緩和などを促します。また、肩関節周囲のストレッチをすることで患部にかかる負担を減らすことができます。
物理療法
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。組織の修復や疼痛の軽減を促します。
運動療法
肩甲骨のアライメント改善やインナーとアウターの筋機能バランスを整え、肩関節を安定させることを目的とした運動療法を行います。
参考資料
- 肩関節理学療法マネジメント/MEDICAL VIEW
- 船橋整形外科方式 肩と肘のリハビリテーション/文光堂