TFCC損傷
(三角繊維軟骨損傷)
このようなお悩みはありませんか?
- 手首の小指側が痛い
- 腕立て伏せが痛い
- ハンドルやネジを回す動作で手首が痛い
- お釣りをもらうときに痛みがある
- 転倒した際に手をついてからずっと手首が痛い
TFCC損傷(三角繊維軟骨損傷)とは
手首には、三角繊維軟骨,尺側側副靭帯,掌背側の遠位橈尺関節靭帯,関節円盤類似体,尺骨手根伸筋腱の腱鞘により構成されている『TFCC』が存在します。TFCCの機能は主に以下の3つが考えられます。
遠位橈尺関節の安定性の維持
遠位橈尺関節の運動は単純な回旋運動だけでなく掌背側あるいは、軸方向への並進運動成分も含んでおり、この関節の安定性はおもにTFCC,骨間膜,方形回内筋で維持されています。
橈骨手根関節の尺側支持機構
TFCCのなかでも尺骨手根伸筋腱の腱鞘は、手根骨と尺骨を結ぶ強靭な繊維で、橈側の橈骨手根間靭帯に相当し、手関節の安定性に関与しています。
手関節における力の伝達
関節軟骨と剛性の異なるTFCCが手根骨尺骨間に存在することは、手関節における力の伝達に歪みを生じさせます。正常手関節においては80~85%の荷重が橈骨を通じて伝達されますが、これはTFCCを切除した場合や、尺骨の延長や短縮術によりTFCCの緊張を変えることによって手関節における力の伝達に影響を与えます。
本症状は外傷や変性(繰り返し外力)により損傷され、続発する関節不安定性やインピンジメントが生じることで症状が発生します。TFCC損傷の診断は、X線,CT,MRIによる画像検査や,関節鏡検査によって確定させることができますが、徒手検査による重要性も非常に高いので、症状に覚えがある人は早めの受診をお勧めします。
TFCC損傷の原因
グリップ動作を伴うテニスや野球などのスポーツ活動において高い頻度で発生します。TFCC損傷の起こる状況としては、手関節尺側に対して頻回に圧縮や牽引、剪断という外力が加わることによって生じる慢性外傷が多く、未熟なグリップ動作が要因となることが多いです。中でもTFCC損傷を引き起こす主な原因を以下にまとめておきます。
主な原因
- グリップ動作が必要なスポーツ活動の参加
- 重い物を持ち上げるなどの反復的な手関節の使用
- 加齢による軟骨や靭帯の変性
- 関節リウマチ・変形性関節症などの関節疾患による弱体化 ...など
主な症状・所見
- 腕立て伏せ動作時にclunk(衝突音)を伴う不安定感
- 回内外時にclickを伴う痛み
- 尺骨小窩に圧痛
- DRUJ ballottement test陽性
- Ulnocarpal stress test陽性
...など
当院での施術
徒手療法・ストレッチ
筋肉をほぐすことにより、筋緊張・痛みの緩和などを促します。また、萎縮している筋のストレッチをすることで患部にかかる負担を減らすことができます。
物理療法
早期回復のため、信頼度の高い物理療法機器を取り揃えております。炎症症状の抑制や疼痛の軽減を促します。
運動療法
患部への偏った負担を軽減するために手関節・前腕周囲の筋肉の運動学習や強化を行います。
参考資料
- TFCC損傷に対する理学療法
- MB Orthop.31(7):1-6/ 特集:TFCC損傷診察テクニックを磨く